移動ロボットにおいて自己位置推定は最も重要な課題の一つである.ロボカップサッカーにおいても自己位置は障害物回避や経路計画,行動判断アルゴリズムにおける基本的な情報となっている.ロボカップサッカーロボットの動作環境は,複数のロボットが常時移動しているため動的に変化することに加え,各ロボットの自己位置情報は、照明状態の変化や車輪のスリップ等が存在するため,単体のロボットによる推定では限界がある。 提案手法では,ボールを全ロボットにおける共通のランドマークとして設定し,ランドマーク情報を共有することにより,複数のロボットを用いて自己位置推定を行う.提案手法を各ロボットに実装し、実環境における推定精度の評価を行った。本論文では、実環境において情報共有に基づいた自己位置推定実験を行ったので、その結果を報告する。