抄録
本稿では,ラフ集合で用いられる$\epsilon$-識別可能性を応用した非計量近接性データのクラスタリング法を提案する。まず,対象が相互に識別不能と見なされた場合に双結合を構成し,双結合された対象同士で階層的にクラスタを構成する手法について述べる。次に,双結合の構成に際して$\epsilon$-識別可能性を導入し,ある程度の非対称性を有する場合もそれを吸収し識別不能と見なす方法について述べる。実験では,soft drink brand switching dataに提案法を適用し,$\epsilon$-識別可能性を導入した場合により適合度の高いクラスタを生成し得ることを示す。