抄録
Yubazakiらにより提案された,1入力型のif-then形式のファジィルール群からの推論出力を統合するSIRMs結合型ファジィ推論モデル(SIRMs推論モデル)は,従来のファジィ推論モデルよりもファジィルール数を大幅に削減でき,様々な制御へ応用されている.また,SekiらによりSIRMs推論モデルの性質解明や拡張モデルの提案などが報告されている.近年,遺伝子データから癌などの発現解析が活発に行われている.遺伝子データは膨大で,入力項目が非常に多い. このことから,SIRMs推論モデルは膨大なデータである遺伝子発現解析において有効であることが考えられる.本稿では遺伝子データをSIRMs推論モデルで解析することにより,その有効性を検討する.