蜜蜂は社会性昆虫の一種として注目されており、近年では採蜜行動における8の字ダンスを用いた最適化アルゴリズムが多く提案されている。ところで、蜜蜂は蜜源の評価基準を調整する相互抑制(Cross inhibition)を用いることが知られている。相互抑制とは、採蜜蜂が巣内での他の蜂との接触率の増減から巣全体の収益状況を類推し、ダンスを行うかどうかの判断基準を自律的に調整する機能である。これによって巣全体の採蜜量が調整される。これを模して、本研究では各個のエージェントに解の伝搬か改善かを選択する閾値を与え、他のエージェントとの接触率から自律的に閾値を調整する機能を考える。8の字ダンスを用いた解探索にこの機能を加えた最適化アルゴリズムを提案し、組み合わせ最適化問題に適用した結果を示す。