抄録
Mosaicplastyは膝関節の関節軟骨損傷時の治療法のひとつである.この手術は軟骨欠損部に自家骨軟骨を移植する手術である.この手術において重要なことは,移植部周辺で不連続面が発生しないように,関節面に対して骨柱を垂直に採取し,垂直に移植することである.本研究では圧力センサを用いて応力分布から傾き角度を推定するシステムを提案する.提案手法は,手術器具であるハーベスタのアタッチメントに8chの圧力センサを取り付け,関節面とハーベスタとの位置関係を推定する.実験として,ポータブル応力試験機を用いて補正実験と角度推定実験を行った.本実験では推定誤差が最大8°であった.また角度推定実験を複数回行い,再現性も確認した.今後の課題はリアルタイムで角度を表示することである.