日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
第28回ファジィシステムシンポジウム
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膀胱癌早期発見のための重み付きt検定を用いた細胞内中心体複製異常の判別
久保坂 史耶徳永 憲洋末竹 規哲内野 英治松山 豪泰
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 518-521

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抄録

通常,中心体は細胞内に二つ存在し,細胞分裂の際に染色体を均等配分する役割を担っている.しかし,中には遺伝子異常により,三つ以上の中心体を備えた細胞がある.これを中心体複製異常細胞と呼ぶ.中心体複製異常細胞は,正常な細胞分裂ができないため,細胞のがん化につながると考えられている.そのため,中心体複製異常細胞を多く持つ患者を発見することは癌の早期発見や早期治療につながる. 本報告では,中心体複製異常の重症度を利用した患者の異常判別法を提案する.提案手法では,DNAマイクロアレイから得られるデータに対して,重症度を考慮した加重平均と加重分散による重み付きt検定を行い,中心体複製異常の原因遺伝子領域の推定を行う.さらに最大事後確率に基づいた判別法を,推定した原因遺伝子領域のマイクロアレイデータに適用し,癌患者の中心体複製の異常判別を行う.実際のマイクロアレイデータに対し提案手法を適用し,判別率を用いて本手法の有効性を検証した.その結果,提案手法の有効性を確認した.

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© 2012 日本知能情報ファジィ学会
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