事前の費用削減投資と料金体系：線形料金か、二部料金か

抄録

流通業者による費用削減投資が行われた後に、生産者が販売契約を提示する場合、二重マ－ジンを回避するために固定料を徴収するのであれば、そのことを予想する流通業者は投資を行わない。本稿では、このような二重マ－ジンの回避と投資誘因の提供との間のトレ－ドオフについて検討する。主要な結論は、まず第１に、削減前の限界流通費用が高くかつ投資効率が高い場合、固定料を徴収可能であっても、生産者はそれを徴収しないということである。