抄録
本論文ではモデルの顔の印象とデフォルメを反映させた似顔絵描写について述べる。似顔絵描写のためにヘアスタイル、モデルの性別、顔の形、目、眉、鼻、口、耳などの顔の特徴、顔の印象、デフォルメを使って描き強調すべき顔の部分などを言葉で表現する。言葉の意味を表現するためにファジィ集合を用いる。ファジィ集合は顔の部位の特徴のパラメータ値として定義され、その演算の結果に基づいて似顔絵が描かれる。似顔絵候補はユーザに提示され、ユーザは提示された似顔絵に満足しない場合は、その似顔絵を言葉を用いて修正する。ユーザが満足する似顔絵が得られるまで修正プロセスは繰り返される。修正結果に基づいてパラメータ値はモデルの顔の印象とデフォルメを反映させるため更新される。提案手法の有効性を確認するために実験が行われ、実験結果から提案手法はモデルの顔の印象とデフォルメを反映させた似顔絵が描けていることが示されている。