抄録
本論文では,時系列データの生成過程をガウス過程を用いてモデル化するGPDM(Gaussian Process Dynamical Models)に注目し,GPDMを用いた時系列データの可視化について研究を行う.従来のGPDMは教師なし学習によりパラメータ推定を行っており,観測データに対応するラベル(所属クラスや出力等)が教師信号として与えられたとしても,この情報を有効に利用することができない.そこで本研究では,従来の教師なし学習ではなく,観測データに対応するラベルも同時に用いて教師あり学習を行うS-GPDM(Supervised GPDM)の提案を行う.提案手法を用いることにより,出力ラベルの情報を有効に利用したデータの可視化が可能となり,GPDMと比べより平均誤分類率の低い分類しやすい可視化が行えることを示す.