抄録
WEB上に蓄積される膨大なレビューデータを自動で解析する技術は,企業と消費者の双方にとって有用である.レビューを解析する上では,ある単語(文)の肯定/否定表現を判別するために辞書(評価表現辞書)が用いられることが多く,またこの辞書を自動で構築する研究も盛んに行われている.従来では,レビューの持つ評点情報,または文書中に出現する極性が既知の評価表現(局所情報)のどちらか一方のみが用いられていた.本研究では,これら二つの情報を組み合わせ,評価表現辞書を構築する方法について検討し,精度向上を目指す.本稿では,評点情報と局所情報の組み合わせ方について検討を行う.