抄録
BCI (Brain Computer Interface) では,脳波の特徴を解析することで,人間とコンピュータが直接コミュニケーションを取ることが可能になる.本研究では,このBCIにおいて,事象関連電位の一種であるP300を特徴量に用い,ユーザが思考のみで文字入力を行うことができるP300 spellerを対象とする.脳波にP300が含まれるかを判別する手法として,SWLDA (StepWise Linear Discriminant Analysis) などのパターン認識手法が用いられる.しかしSWLDAでは,P300の特徴以外の情報も利用して分類を行っているため,計算に時間がかかる.このため,P300の特徴を捉えた分類を行うことで,計算時間を短縮できることが期待される.本研究では,独立成分分析を用いてP300の特徴を抽出する.このとき,複数電極間の特徴も同時に考慮できるようにする.