岩石鉱物鉱床学会誌
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山形県板谷カオリン鉱床産セリサイトのポリタイプと膨潤度
富樫 幸雄
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1979 年 74 巻 3 号 p. 100-113

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抄録

中新世における熱水変質の産物として表記鉱床第1鉱体に産するセリサイト(10%程度以下の膨潤層を伴う雲母-膨潤性鉱物混合層鉱物も含む)のポリタイプと膨潤度をX線的に調べ,この鉱床の形成に関与した中新世と更新世-現世の, 2度の熱水変質過程との関連を検討した。なお,膨潤度は,膨潤層含量の小さい雲母-膨潤性鉱物混合層鉱物をエチレングリコールに飽和させた際に見られる底面間隔の見かけの収縮の量(ここでは膨潤度指数と名づけた)で表わした。
ポリタイプについては,基本的には中新世の熱水変質作用の程度に規制されており,膨潤度については,セリサイト生成後のdegradation過程の影響の有無とポリタイプの種類によって決定されていると考えられる。

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