抄録
愛知県の滝高等学校のビジネス部を事例として高等学校の部活動によるアントレプレナーシップ教育の可能性を考察する.部活動の枠組みを活用することで,学生が意欲的に挑戦する環境を整備し,商品開発とビジネスプランコンテストを中心のプログラムとして,継続発展することが確認できた.要素として,ビジネス部の「場」が,安心安全な場で継続して挑戦できる環境にある点,顧問と外部とのネットワーク構築の発展プロセス,学生の支援方法としての教育方法の特徴を示した.当該事例は,希少な進学校での部活動におけるアントレプレナーシップ教育の実践事例であり,他の高等学校への波及が期待される.