言語文化教育研究
Online ISSN : 2188-9600
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フォーラム
ことばの教育の未来の扉を開けるために「あたりまえ」を疑う
福村 真紀子
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2019 年 17 巻 p. 424-440

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抄録

本稿は,佐藤慎司,村田晶子(編著)『人類学・社会学的視点からみた過去,現在,未来のことばの教育―言語と言語教育イデオロギー』の書評である。本書は,ことばの教育に携わる人々が自身の営為を見つめ直し,新たな一歩を前に踏み出すために編まれた学術書である。本書は,ことばの教育における人類学・社会学的アプローチの理論的意義のまとめ,人類学・社会学的視点からことばの教育における「あたりまえ」を疑う立場からの論考,人類学・社会学的視点からの言語コミュニケーション教育の実践例で構成されている。13人の執筆者は,ことばの教育の中で「あたりまえ」になっていることに様々な疑問を持ち,ことばの教育を問い直す必要性について論じている。本稿では,1章ごとに内容を紹介した上で,今後のことばの教育の展望について述べる。

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