2025 年 67 巻 7 号 p. 1241-1254
強酸下である胃内においてHelicobacter pylori(H. pylori)以外の多数の常在細菌や口腔内細菌(以後非H. pylori)が棲みつき,胃内常在細菌叢を形成している.著者らの検討において183例の胃液培養では,65.7%で非H. pylori培養陽性であり,約7割がPPI内服症例であった.Streptococcus-α-hemolyticが51例と最多であった.非H. pylori培養結果と関連する胃炎の京都分類所見としては,単変量解析では培養陽性と関連するのは萎縮性胃炎,腸上皮化生,粘膜腫脹,白濁粘液,過形成性ポリープ,敷石状粘膜に有意な関連を認め,培養陰性はRegular arrangement of collecting venules(RACs),ヘマチンに有意な関連を認めた.多変量解析ではヘマチンのみ有意な関連を認めた.内視鏡検査にて,非H. pyloriによる胃内細菌叢の変化を観察することの重要性がある.