日本消化器内視鏡学会雑誌
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クローン病と鑑別が困難であったサルコイドーシスの小腸病変の1例
櫻本 美輪子江川 直人門馬 久美子石渡 淳一田島 強後藤 元宮下 久夫滝澤 登一郎
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1993 年 35 巻 5 号 p. 1023-1030_1

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抄録

 症例は49歳の女性.昭和62年,反復性耳下腺腫脹と咽頭部違和感にて当院耳鼻科を受診し,平成元年1月,舌根扁桃生検から肉芽腫が認められた.平成3年4月,持続性の下痢を主訴に当院内科を受診し,大腸内視鏡を施行したところ,回腸末端部に多発性びらん性小隆起病変を指摘され,精査のため入院した.この小腸病変はクローン病との鑑別に苦渋したが,最終的にはサルコイドーシスと診断された. 本疾患の小腸病変の報告例は稀であり,また,従来からクローン病との異同について議論されているが,まだ結論は得られていない.そこで,われわれは自験例を基に,過去に報告された腸管サルコイドーシスの特徴,及びクローン病との関係について,若干の検討を加えて報告する.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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