日本プライマリ・ケア連合学会誌
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原著(研究)
80歳以上高齢者の生存期間に関する要因の検討
松久 雄紀廣瀬 英生後藤 忠雄
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2016 年 39 巻 1 号 p. 13-18

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抄録

目的 : 健診を受診した80歳以上高齢者の生存期間に関する要因を検討する.
方法 : 対象は1991年~1995年の間に郡上郡和良村にて健診を受診した80歳以上高齢者のうち検討項目に欠落のない43名とした. 初回受診時を基準日とし2011年3月31日まで追跡した. 年齢, 性別, BMI, 高血圧の罹患, 糖尿病の罹患, 総コレステロール値, HDLコレステロール値, 喫煙との関連を検討した.
結果 : 検討対象者の登録時の平均年齢は81.9歳であった. COX比例ハザードモデルによる解析を行ったところ, 糖尿病の罹患と生存期間の間に有意な関連を認めた. 年齢, 性別, BMI, 高血圧の罹患, 総コレステロール値, HDLコレステロール値, 喫煙とは有意な関連を認めなかった.
結論 : 健診を受診した80歳以上高齢者では, 糖尿病に罹患していると生存期間が短くなることが示唆された.

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© 2016 一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
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