抄録
近年,ヒトの投資行動において精神的な問題(バイアスなど)が多く存在することが,行動経済学や心理学によって明らかにされつつある.投資家の心の乱れによって投資行動が悪化することを防ぐために,AI が投資家に対して精神面のサポートを行う.(決して個別の有価証券の価値等に関し助言を行い報酬を得る行為をせず,意思決定は投資家自身が行う.)AI は日々投資家との対話や生体情報から,性格や思考,感情を定量化する.投資家と接していく中で投資家の心理状態の悪化を察知すると,認知行動療法に基づく対話を行い,精神の緩和に繋げる.(これらの手法は専門家によって監修され,また投資家の精神状態が危機的,または改善されない等の場合は,カウンセラーや医者の診療を仲介する.)得られた投資家の心理状態の数や,ブロードリスニングされた金融商品や市場経済全体への感想は,販売業者にとってのアンケートや,市場運営者や国家機関にとって経済状況の把握に適したデータとなる.