抄録
高周波誘導結合プラズマ質量分析計(ICP質量分析計)はイオン源に大気圧高温プラズマを用いた質量分析計である。レーザーアブレーション(Laser Ablation)試料導入法は固体試料の局所部分の迅速かつ高感度な化学組成・同位体組成分析が可能である。レーザーアブレーションにエネルギー光束密度の高いフェムト秒レーザーを用いることにより、これまで分析が困難であった金属試料や鉱物試料などに対しても高感度・高精度元素分析が可能となった。本講演ではチタンサファイアレーザーを用いた次世代レーザーアブレーションICP質量分析計の最新の開発動向をレビューするとともに、東工大で取り組んでいるレーザー開発の現状を紹介する。