日本地球化学会年会要旨集
2008年度日本地球化学会第55回年会講演要旨集
セッションID: 3A11 03-21
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新しいサンプルリターン時代の分析法・体制とその成果
火星上空ダスト・大気サンプルリターンの可能性とその意義
*橘 省吾杉田 精司宮本 英昭三河内 岳
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キーワード: 火星, ダスト, 環境, 大気, 探査
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抄録
2010年代後半に日本による火星探査の実施が計画されている.気象探査,大気散逸探査のほか,固体惑星探査をおこなうことも検討されている.我々は固体惑星探査ミッションプランの一つとして火星サンプルリターン計画の検討をおこなっている.本計画では,着陸せずに上空に浮遊するダストをエアロジェルで回収,同時に大気をコンテナに回収することを考えている.上空ダストは表層物質そのものであり,かつ全球平均に近い試料採取となるため,表層物質の相対存在度が得られることが期待される.また,物質循環が地球ほど活発でない火星の場合,過去の環境を保持したダストが採取できる可能性が高い.採取ダスト試料,大気試料を地球で高精度分析をすることによって,かつての海や表層環境,生命活動の有無,年代に関する詳細な情報が得られると期待される.
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© 2008 日本地球化学会
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