抄録
減衰全反射赤外(ATR-IR)分光法を用い,鉱物に吸着したアミノ酸の解離状態についての定量的な解析を行った.まず,ATR-IRスペクトルと各解離状態との関連性を調べるため,pHを変化させたアミノ酸溶液についてATR-IR測定を行い,得られたスペクトルと,熱力学計算より算出したアミノ酸の解離状態との比較を行った.この手順により,ATR-IRスペクトルから解離状態を読み取るための検量線を作成した.次に,アミノ酸/鉱物混合液のATR-IR測定を行い,作成した検量線から鉱物表面に吸着したアミノ酸の解離状態についての定量的な解析を行った.この結果,アミノ酸は鉱物表面において溶液中とは大きく異なった解離状態で存在していることが明らかとなった.