ベント紀はカンブリア紀の生物大進化の揺籃期として、また超大陸ロディニアが分裂した時期と認識されている。この時代の地球環境とくに海洋環境の変動を知るための情報源として、シベリア南部・ゴルニアルタイ地域の炭酸塩岩について研究をおこなった。Nohda ら(2003)は鉛―鉛アイソクロン年代598±25Maを、そしてSr同位体組成が0.7058~0.7077の範囲で変動していることを報告している。今回はMC-ICP-MSによるSr同位体測定結果を報告する。また希土類元素存在度についてはCeの負の異常と下部試料でのEu正異常がみられた。