抄録
講演者らは,金属試料の局所分析に利用できる20種類の親鉄性元素を含む鉄-ニッケル合金試料アーク溶解法によってを作成,圧延・熱処理を施した. EPMAとfs-LA-ICPMSを用いてマッピングと定量分析を行った結果,主成分・微量元素とも10マイクロメートルの空間分解能下で有為な不均一が見いだせないほど均質化することができた.また, fs-LA-ICPMSによって合金試料中の各元素の濃度を定量した. 本講演では,合成した合金標準試料を用いてGe, Irを中心に隕石金属相中の親鉄性元素の定量分析を行い,すでに放射化分析や同位体希釈法等の異なる方法によって報告されているデータとの比較,および宇宙化学的分類を行った結果について報告する.