抄録
災害後の復興や復旧には、切土や盛土等の基礎的な土木工事が不可欠だが、被災地域の発生土全てに施工性が確保されているとは限らない。この様な発生土を盛土等に利用するには、改良材(石灰、セメント等)による安定処理が必要となる。工事での安定処理は、短期的反応のみを期待して施工を行う。施工後には、固化の進行と乾燥によるクラックの発生や、アルカリ性の溶出水が課題になる場合がある。そこで、長期的反応を考慮した最適な添加量を設定できれば、これらの影響を低減できる。生石灰を改良材として選定し、最初に石灰安定処理土の強度(コーン指数qc)とカルシウム量の関係を明らかにした。この関係から得た長期的反応を考慮した添加量は、従来の短期的反応のみの添加量に比べ、1/3~1/4程度の添加量であった。被災地域においても、施工性が確保できない発生土を、捨土せず、従来よりも低費用で、改良材の影響を低減し、盛土等に有効利用してくれることを期待する。