日本地球化学会年会要旨集
2013年度日本地球化学会第60回年会講演要旨集
セッションID: 3A07
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J1 地球外物質科学の現状と未来
隕石中に太陽系最古有機化合物を探す
*奈良岡 浩
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抄録
H, C, N, Oは最も高い太陽系元素存在度を持ち有機化合物を構成する。分子雲には多くの有機分子が発見され、最も始原的な地球外物質である炭素質コンドライトにも炭素のほとんどは有機物として存在する。ところが、炭素質コンドライトは不均一な水質変成を受けており、同じ隕石中でも異なり、有機物の構造および同位体比も不均一である。水質変成作用は加水分解を伴う酸化反応であり、有機炭素もカルボキシル基などを経て無機化される。ほとんどの隕石アミノ酸は熱水抽出物を加水分解することによってアミノ酸となる前駆体として存在しており、その立体化学(D/L)も水質変成の影響を受けることが報告されている。また、重水素濃縮や酸素同位体異常(Δ17O)の大きさも水質変成により失われる。地球外有機物の化学進化を理解するためには水質変成をできるだけ受けていない始原的有機化合物の構造と同位体組成を明らかにする必要がある。本講演では炭素質コンドライトから太陽系最古有機化合物を探す意義とその方法について述べる。
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© 2013 日本地球化学会
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