日本地球化学会年会要旨集
2014年度日本地球化学会第61回年会講演要旨集
セッションID: 3C13
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G14 原発事故で放出された放射性核種の環境動態
モンテカルシミュレーションで空気放射線量率の地形の影響を定量化
*メイリンズ・ アレックス奥村 雅彦斎藤 公明町田 昌彦
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抄録

モンテカルロ輻射輸送モデリングシミュレーションは、原発事故によって放出された放射性核種の環境動態の理解のために不可欠なツールである。この手法は、空間線量率から地表の汚染密度への変換係数の導出に使用され、それを用いれば、環境中に放出された放射性核種の活性や分布の定量化が可能である。逆に、環境中の放射性核種の動きや崩壊を予測するモデルの結果から将来の空間線量率を予測するためにも用いられる。我々はPHITSコードを用いて、地表から高度300mまでの範囲にわたって地形が空間線量率に及ぼす影響を評価した。地形は、円錐を切って表現した台地と盆地、二つの斜面に挟まれた谷の二つを考えた。前者は円錐の頂点の角度を、後者は水平面からの斜面の角度を変えて、地表の表面汚染密度と空間線量率の関係を求めた。その結果、地表における空間線量率よりも、高度が高い所の空間線量率の方が地形の影響を受けやすい事が分かった。

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© 2014 日本地球化学会
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