日本地球化学会年会要旨集
2014年度日本地球化学会第61回年会講演要旨集
セッションID: 3C18
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G13 最先端計測・同位体地球化学
塩素同位体比測定の改良と地質学への応用
*石川 厚山崎 真由香梅元 悠三浦 朋子保柳 康一吉野 和夫
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キーワード: 塩素同位体比
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抄録
塩素同位体比の地球化学研究が近年増えてきた。同位体比分析にはCs2Cl+分子イオンを使う方法(表面電離型質量分析TIMS)とCH3Cl+分子イオンを使う方法(気体質量分析)の二つがあるが、これらの方法に基づく報告値には、著しい不一致がある場合がある。そこでTIMS測定における塩素同位体の分別効果、およびその効果を抑える改良測定法を研究した。改良により塩素同位体比の測定値は定常値を与えるようになった。標準試料の塩素同位体比を繰り返し測定したところ、値に再現性があり、信頼のおける値が得られた。地質学的応用としてIODP317の大陸棚掘削試料(ニュージーランド南島沖)を測定した。塩素同位体比の年代変化は、ユースタシー曲線の海進・海退周期に対応した。
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© 2014 日本地球化学会
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