日本地球化学会年会要旨集
2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
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G8 地球深部から表層にわたる元素移動と地球の化学進化
第一原理計算による溶融鉄-溶融ケイ酸塩間のHf-W分配と182W同位体の初期進化
*鈴木 勝彦土屋 卓久
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p. 118-

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抄録

182Hfは半減期が890万年と短く、182Hfが残っている間に起こるHfとWの分別が182W同位体の変動をもたらす。HfとWはそれぞれ親石元素と親鉄元素であるため、地球コア形成時にHfはケイ酸塩メルト相に残留し、Wは金属メルト相に分配されたと思われる。その結果、ハワイやなどの海洋島玄武岩ではμ182Wの低い値が報告されている。一方,2.5Gaより古い年代に深部を起源する岩石の多くは,+10~+20の比較的均一なμ182W値を示す。しかし、SchapenburgやKomatiのようないくつかのコマチアイトは、それぞれ負の値を持つか、0である。したがって、マントルがいつ、どのようにして現在の状態になったかについては、まだ大きな議論がある。我々が得たデータを含めて、3.5〜3.0Gaの間に、正のμ182W値をもつ始原マントルに負のμ182W値をもつ地球外物質が断続的に混合し、一部の領域が現在のマントルのμ182W値を持っていた可能性があることが示された。

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© 2022 日本地球化学会
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