主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
回次: 69
開催日: 2022/09/05 - 2022/09/16
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ヌクレオシドは初期地球のRNA誕生に不可欠な分子であり、その生成は多くの化学者によって試されてきた。しかし、主流の方法は複雑な多段階反応であり、同様の反応が天然環境で起こり得たのかどうかは疑問視されている。一方で、初期地球における有機物の生成反応として、アルデヒドやアンモニアの単純な加熱反応であるホルモース型反応が注目されている。本研究では、ホルモース型反応によって、ヌクレオシドおよびその類似物を生成できるのではないかと着想し、それを室内実験によって検証した。実験生成物の分析の結果、核酸塩基と類似したイミダゾール類が多量に検出され、イミダゾールとリボースが結合したヌクレオシド類似物も検出された。本実験結果から、初期地球環境においては、イミダゾール類やヌクレオシド類似物が多量に存在していたと考えられ、現在の生命が用いるヌクレオシドは、それら類似物を前駆体として進化してきた可能性が示唆される。