主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2022年度日本地球化学会第69回年会講演要旨集
回次: 69
開催日: 2022/09/05 - 2022/09/16
p. 41-
名古屋港で多量に採集された炭酸塩コンクリーションは、カニ・ウニ・貝といった生物遺骸が核となっており、化石全体がコンクリーション化している。本研究では、これらの生物の死亡年代、コンクリーションの形成年代を正確に求めることを目的とした。貝殻とウニ殻のδ13Cから生物よりも古い年代を示す代謝由来と生物と同じ年代を示す海水DIC由来の割合を求め、海水DICの14C年代を求めたところ、生物の死亡年代として7,340−7,050 cal BPが得られた。コンクリーション部の14C年代は、古い有機炭素の影響を除くと7,530−7,270 cal BPとなり、生物の死亡年代とほぼ同じとなった。この年代は大上ほか(2009)が報告している河口付近が海進から海退に転じたとする年代とほぼ同じであり、名古屋港のコンクリーションは、海水準が最も高く、流れが澱んだ環境において急速に形成したと考えられる。