主催: 日本地球化学会年会要旨集
会議名: 2023年度日本地球化学会第70回年会講演要旨集
回次: 70
開催日: 2023/09/14 - 2023/09/24
p. 123-
火星マントルには約45億年前の初期分化時に形成されたリザバーが残存すると考えられており、地球型惑星の初期進化を理解するうえで重要な研究対象である。本研究では火星マントルリザバーの形成プロセスの解明を目指し、火星由来の玄武岩であるシャーゴッタイト隕石のSr, Pb同位体組成分析を実施した。本研究により、Intermediateシャーゴッタイトのマントルリザバーのµ値が3.23と決定された。これは先行研究で報告されている2つの火星マントルリザバーの中間的な組成であり、火星マントルの地球化学的不均質が2つの端成分リザバーの混合によって形成されたことを示唆する。