CIコンドライトYamato-980115中に含まれるゼノリスの鉱物学的・化学的分析を行った。ゼノリスは縦約200 μm、横約100 μmで、主にenstatiteから成り、augite、albite、olivine、その他の副成分鉱物を含む。これまでCI中にこうしたゼノリスの存在は報告されてこなかった。EDSによる元素マッピングと組織観察、WDSによる元素組成分析、顕微ラマン分光装置による結晶性評価に基づき、ゼノリスはL/LL型コンドライトの一種で、type4相当の母天体内加熱を受けたのち、ショックステージ3-5、ピーク温度約1000 ℃の衝撃再加熱を経験したと推定された。Y-980115を始めとする少数のtype1-2隕石は再加熱による脱水を受けたことが知られている。ゼノリスの存在は普通コンドライト小惑星の複数回に渡る衝突がCI母天体の再加熱を引き起こした可能性を支持するものである。