日本地球化学会年会要旨集
2025年度日本地球化学会第72回年会講演要旨集
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G7 素過程を対象とした地球化学
マントル岩石ー流体反応における反応ー破壊ー流体流動のフィードバック
*岡本 敦
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p. 162-

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抄録

マントルかんらん岩の蛇紋岩化や炭酸塩化は、固体体積の増大を引き起こし、目詰まりにより反応が抑制される。従って、大規模な反応進行のために、反応による破壊の重要性が示唆されているが、そのメカニズムはよくわかっていない。本研究では、アナログ物質であるMgO焼結体を用いた反応―透水実験を行い、体積膨張反応に伴う固体体積変化、浸透率、軸圧の同時計測を行った。高空隙のMgO試料では、浸透率が一度低下した後、軸圧が上昇して降伏、その後は反応が進行しながらも、浸透率が維持された。一方で、低空隙のMgO試料では初期は反応が非常に遅いが、破壊が始まると反応―破壊―浸透率上昇が連鎖的に起こった。本研究により、等方的な応力状態であっても、周囲の異方性により、反応によって大きな差応力が発生すること、かんらん岩体でも長い導入時間の後に、連鎖的プロセスにより著しい蛇紋岩化や炭酸塩化が進行する可能性が示唆された。

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