地質学雑誌
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論説
松伏SK-1坑井基盤岩試料からみた関東平野の中央構造線
高木 秀雄高橋 雅紀
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2006 年 112 巻 1 号 p. 65-71

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抄録

石油資源開発(株)によって1957年に掘削された松伏SK-1の先中新統基盤岩コアについて,岩石学的,年代学的検討が加えられた.1,922~1,948 m区間の8つのコアは主に弱くマイロナイト化した角閃石黒雲母トーナル岩と細粒苦鉄質岩から構成される.前者の角閃石のK-Ar年代は約67 Maであった.トーナル岩の鉱物組成と組織および随伴する苦鉄質岩と年代から,これらの基盤岩は中部地方や関東山地比企丘陵の中央構造線沿いに分布する非持トーナル岩に対比可能であり,再結晶石英の粒径から推定される中央構造線の位置は,コアの位置から500~1,500 m南に,またその地表延長は,コアサイトから1~3 km南に位置すると推定される.

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© 2006 日本地質学会
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