地質学雑誌
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Morteratsch氷河(東部スイス)とBittelschiess(南部ドイツ)の氷河堆積物とBosscherheide(南部オランダ)の化石周氷河現象
樋ロ 茂生
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1996 年 102 巻 1 号 p. I-II

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抄録
Morteratsch氷河は小氷期以降の後退の歴史がよくわかっており.アプローチの条件にもめぐまれている.したがって, 現存する氷河のみならずその後退にともなう諸環境の変化をつぶさに観察することがてきる.ちなみに. 1857年から2km後退している. また, Boddcherheide においては後期ヴァイクゼル期の化石周氷河現象がよく観察できる露頭(ビット)にめぐまれており, 地層に残された事実からの間の急激な環境変化を読みとることができる。
なお, ここに紹介する露頭は3か所にわたっており, 第1図においてA地点がMorteratsch 氷河でアルプス氷河のなごりの一部であり(第2図~第4図と第7図~第8図), B地点が Bittelschiess (第5図~第6図)C地点がBosscherheideでスカンジナビア氷床が最も拡大した場所にあたる。(第9図~第12図).
これらは第14回INQUA ベルリン大会(1995)のブレ巡検「Rhein Traverse」の観察結果の一部である。
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