地質学雑誌
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バハマプラットフォームの炭酸塩堆積物
荒井 晃作佐藤 時幸
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1998 年 104 巻 4 号 p. IX-X

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抄録

ODP(国際深海掘削計画)の第166次航海は, バハマトランセクトの炭酸塩堆積シークエンスというテーマで, 海水準変動とバハマ炭酸塩プラットフォームの形成史の関係を解明するために, 1996年2月~4月にかけて行われた(Eberli,Swart et al.,1997).1997年10月に第2回ポストクルーズミーティングがバハマのグレートエクスーマ (Great Exuma) 島のジョージタウンで開催され, それぞれの試料の分析結果を持ち寄って討論がなされた. 特に, 本航海で得られた, 更新統と中新統の“サイクル”に多くの研究者が重点をおいて, 試料の解析を行っていた. また, シークエンス境界についても, 航海後, 計算し直した年代値が提案された. このポストクルーズミーティングの後, 主席研究員の2人であるマイアミ大学Gregor P. Eberli教授, Peter K Swart 教授らによって準備された巡検がエクスーマ諸島の一つであるリーストッキング (Lee Stocking) 島で行われ, バハマプラットフォームの現世堆積物を目の当たりにすることができた. ここでは, 潮下帯(subtidal)で発達したストロマトライトや, ウウイドの瀬(ooid shoals)など,その一部を紹介する.

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