主催: 一般社団法人日本地質学会
会議名: 第130年学術大会(2023京都)
回次: 130
開催地: 京都大学
開催日: 2023/09/17 - 2023/09/19
はじめに硬質な岩盤の掘削では、発破掘削がおこなわれる事が一般的である。一方、掘削範囲以深、すなわち基礎掘削面以深には発破影響がないことも望まれる。本報告では、基礎掘削面以深における発破影響の確認事例を紹介する。紹介する内容は、以下の2点である。① 基礎掘削面以下の状況確認は、ボアホールカメラを用いたが、この際の観察孔は、装薬孔削孔に用いられるパーカッション削孔機による孔である。 ② 側方解放面がない場合は、掘削範囲以深へも一定の影響があったが、側方解放面がある場合は、基礎掘削面以深への影響は極微少であった。 パーカッション削孔機による孔を用いた意味一般にボアホールカメラによる調査・観察は、調査ボーリング孔(φ66mm~)が用いられる。しかし、これから掘削しようとする現場で仮設足場などを必要とする通常のボーリング調査の場合、迅速性、費用の面で大きな負担となる。一方パーカッション削孔機は、発破掘削の装薬孔を削孔するため、現場にすでに存在する機器であり、これがボアホールカメラ観察孔として使用できるということであれば、迅速性、費用の面で有利である。今回、十分に使用可能であることが確認された。未公表の事例が存在する可能性はあるが、有用な情報と考えこの状況を報告する。 発破影響確認結果発破影響の確認結果は、図-1のとおりである。 ① 側方解放面がない場合は、掘削範囲以深へも一定の影響があった。 ② 側方解放面がある場合は、基礎掘削面以深への影響は極微少であった。