抄録
非小細胞肺癌(NSCLC)に随伴発症した関節リウマチ(RA)を経験した.症例は78歳女性.高血圧で経過観察中,NSCLC(腺癌,stage IIIb)を発症した.診断後から急速に多関節炎が出現し,血清学的検査で抗CCP抗体,抗MMP-3抗体,SLX,NSE,CEAが陽性であった.関節X線写真,関節穿刺液の所見からRA(Class I,Stage I)と診断し,経口プレドニゾロン(20 mg/日)で,多関節痛は速やかに消失し自立歩行が可能となった.癌に随伴する多関節痛では関節炎の鑑別診断が重要である.