2017 年 54 巻 1 号 p. 22-27
医療と介護・福祉の連携をスムーズにするためには,医療モデルのみでない目的を意識し多職種と共有すること,そして連携の実際をシステムの視点で確認しつつよりよい連携体制を構築すること,さらに,それが機能しているか,そして目指すアウトカムであるQOL向上に繋がっているか―を常に検証しつつ実践する必要があろう.その実現には,早期からの社会的視点を重視した医学教育,また,病院から地域までを一貫したサービスととらえ連携の在り方を検証するヘルスサービスリサーチ(HSR)の発展,そしてそのような考えを日々の臨床に取り入れられるような体制,システム作りが重要と考える.