2026 年 63 巻 2 号 p. 110-114
認知症を有する人のためのアドバンス・ケア・プランニング(ACP)では,意思決定能力の揺らぎを前提に,「過去」の意思と「現在」の意向を統合し,非言語的サインも含めて本人の推定意思をくみ取ることが重要である.家族を本人の想いを伝える代弁者として位置づけ,その心理的負担を医療・ケアチームが支える必要がある.また,関係依存性自律を踏まえ,多職種協働で本人中心の対話を継続することが求められる.さらに,想いのかけらを情報通信技術(ICT)等で共有し,ACPを組織的に実施する体制整備が重要である.