日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
特別養護老人ホーム入所者における歯肉炎の改善に関する研究
米山 武義相羽 寿史太田 昌子弘田 克彦三宅 洋一郎橋本 賢二岡本 浩
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 34 巻 2 号 p. 120-124

詳細
抄録

特別養護老人ホーム入所者4名に対し3カ月間にわたって口腔衛生指導と, 徹底したプロフェッショナル・オーラル・ヘルス・ケア (POHC) を行なったところ, プログラム開始後1カ月目より歯垢および歯肉炎が減少し, 研究終了時には歯垢付着, 歯肉炎が当初のそれぞれの1/3, 1/9まで著明に改善をした. 一方入所者本人に口腔衛生を任せ, 指導を含む一連の口腔衛生プログラムを行なわなかったグループ5名では, この間歯垢付着, 歯肉炎ともに全く変化が観られなかった. このことから専門職による定期的な口腔衛生プログラムは歯肉炎改善のためにきわめて有効であることが示唆された.

著者関連情報
© 社団法人 日本老年医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top