日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
長期縦断研究からみた老年疾患の動向
下方 浩史安藤 富士子
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2002 年 39 巻 3 号 p. 275-278

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抄録

高齢化社会の時代を迎えて老年病患者の数は今後増大し続けていくものと思われる. 慢性に経過して高齢者の日常生活を大きく障害し, また介護に多大に負担を要する老年病の予防や治療に関する研究は, 推進させなければいけない緊急の課題である. 国立長寿医療研究センター (NILS) では老化および老年病の研究を目指して地域に住む2,267名の男女を対象とした施設型の大規模な縦断疫学研究 (NILS-LSA) を行っている. このNILS-LSAの内容について紹介するとともに, 老年疾患の診療に関わる最新の知見や動向としてNILS-LSAからの遺伝子疫学研究や軽度認知機能障害 (MCI) の危険因子研究の結果の一部を示す.

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© 社団法人 日本老年医学会
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