遺伝学雑誌
Online ISSN : 1880-5787
Print ISSN : 0021-504X
ISSN-L : 0021-504X
ウヅラの遺傳研究 I. 羽装の單純メンデル式常染色體性劣性形質「斑入り白」
島倉 亨次郎
著者情報
ジャーナル フリー

1940 年 16 巻 3 号 p. 106-112

詳細
抄録

1) 實用鶉の中に偶然分離出現した斑入りの白の羽裝を有する個體が, 單一のメンデル式劣性常染色體性遺傳子に關するホモ接合體であつた事を確かめ, 此の遺傳子を「斑入り白」 “brown-splashed white” (記號p) と呼ぶ事にした。又其れの對立遺傳子で, 正常野生型の羽裝を發現するものを「褐色」 “Brown (記號p+) と呼ぶ事にした。
2) 斑入り白の鶉が卵肉兼用の家禽として, 或は研究室の實驗動物として用ゐられる場合の得失につき考察した。
本稿を終はるに臨み, 御校閲の勞をとられた犬飼教授に對し厚く感謝の意を表したい。又研究中種々御援助を與へられた本學畜産學教室の里教授, 井口教授, 三田村助教授並びに松本氏に對し深謝の意を申し述べたい。術本研究は日本學術振興會の援助を得て爲しつゝあるものゝ一部分である。記して衷心より謝意を表する。

著者関連情報
© 日本遺伝学会
前の記事 次の記事
feedback
Top