遺伝学雑誌
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A note on the chromosomes of the flea, Ctenocephalus canis
Aphaniptera
吉條 久男
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1941 年 17 巻 3 号 p. 122-123

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抄録
イヌノミ Ctenocephalus canis Curtis の染色體を分割卵の細胞に於て觀察した。2n, 14の染色體が數へられた (第1-2圖)。大體に於て7個?と V と7個の棒型染色體を區別し得る。ノミの屬する Aphaniptera は系統上双翅類 (Diptera) に最も近い。双翅類では性染色體型は雄がヘテロ型である。これより考へるに, ノミも雄がヘテロではないかと想像される。いづれ生殖細胞の染色體を研究した上で確定的な事を述べる。
これより先, ノミの染色體については Karnkowska (1932) の報告が一つある。ネズミに寄生する Leptopsylla musculi の雄の生殖細胞で研究されてゐる。染色體數は 2n, 22: n, 11 と報告されてゐるから, イヌノミよりも遙に數は多い。極く簡單な報告で圖も擧げてないので染色體數以外には詳細なことはわからない。
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© The Genetics Society of Japan
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