Genome Informatics
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演繹・オブジェクト指向データベース言語による分子生物学統合知識べース
田中 秀俊
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1990 年 1 巻 p. G-1

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抄録

分子生物学で処理する情報は、遺伝子の核酸塩基配列やタンパク質のアミノ酸配列、立体構造、酵素機能など多岐にわたり、しかもいずれもデータ量が膨大である。この情報を活用し研究の効率化を図るには、一元的に利用できる知識べースの導入が有効である。
演繹・オブジェクト指向データベース (DOOD) とは、従来の演繹データベース (DDB) とオブジェクト指向データベース (OODB) とを相補的に統合した概念で、DDBのように推論が行え、00DBのように階層的な知識の効率的表現や局所的知識と一般的知識との区別などが可能である。
ICOTではQUIX0Tε というDOOD言語を設計中である。この言語によりデータベースのデータの記述、データ構造の記述、質問の記述が全て可能である。この言語を用いて、分子生物の分野の知識を一元的に利用可能にする知識べースを試作することを考えている。
今回は、その言語による記述実験として遺伝子とアミノ酸の配列データベース、およびタンパク質の機能の記述を試みたので報告する.

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© 日本バイオインフォマティクス学会
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