Genome Informatics
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類推と並列化
宮野 悟有川 節夫
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1990 年 1 巻 p. H-2

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抄録

類推とは, 与えられた2つの対象間に類似性 (これを類比とよぶ) を検出し, その類比に基づいて一方の対象で成立している事実や知識を, もう一方の対象に変換することによって, 問題解決の手がかりを得たり, 未知の事実などを予測・推定する知識獲得方式のことである. 本講演では類推を使った学習による知識獲得方式のゲノムデータ解析への応用の可能性について考える.
また, ゲノムデータのような大容量データの解析を研究者の耐えうる時間で行うためには従来の逐次処理方式では無理があり, 並列化が必要となる. 並列計算量の理論では, どのような問題が効率のよい並列アルゴリズムをもっかが研究されてきた. そして, 様々の並列化技法が開発されている. しかし一方で, 効率のよい並列化が困難な問題も発見されている. そこで, 並列化の可能性と理論的限界について概観する.

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© 日本バイオインフォマティクス学会
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