日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
安定剤のゲル化能, 安定能について
木下 洋一山越 康雄菅谷 功
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1962 年 35 巻 5 号 p. 346-351

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抄録

PVC-可塑剤-安定剤系のゲル化過程および熱劣化過程をプラストグラフを用いて解析を行なった. ゲル化過程では, ゲル化曲線 (混練抵抗-時間曲線) より求めたゲル化時間および混練抵抗定常値について, PVC-可塑剤系, 混練条件を一定として, 安定剤種別の差について測定を行ない, ゲル化時間についてはミキシングロールによる測定との比較, 定常値については高化式フローテスターによる測定と対比して, 加工上の滑性に関する定量可能な尺度として表現できることを明らかにした。また, 熱劣化過程について, 熱劣化曲線 (混練抵抗-時間曲線) より安定剤の種類および配合量の差による混練抵抗定常値, 分解時間について, PVC-可塑剤系, 混練条件を一定としての測定を行ない, 従来の静的試験法との比較, 劣化曲線の物性的意義を明らかにして, 機械的せん断による安定剤試験法としてプラストグラフ法を提案した.

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