1967 年 40 巻 12 号 p. 1026-1032
加硫ゴムの引張応力下での破断データの統計変動を記述することができるといわれていた第1漸近分布関数は, ある場合には, 実験データに十分適合しないことが, 二, 三の研究者たちによって指摘された.この点に注目し, 極値統計学的見地からさらによい適合性と合理性が期待されうる第3漸近分布関数をとりあげ, 過去の文献データに適用した.
一般に, 第3漸近分布関数には3つのパラメータが含まれていて, ポリマーの種類 (NR, SBR, IIR, CR, NBR) は, そのパラメータの値を変えるだけで, 分布関数自体は, 本質的に不変であることがわかった.そして, 理論と実験の問でよい適合性を期待することができた.