日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
塩素含有重合体とリビングポリマーの反応
イオン重合によるグラフトポリマー (第5報)
植野 幸男笠坊 俊行弘中 久志箕浦 有二
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1968 年 41 巻 1 号 p. 16-21

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抄録
塩素を含む重合体としてポリクロロプレン, 塩素化ブチルゴム, ポリ塩化ビニル, エピクロルヒドリン重合体, エピクロルヒドリン-エチレンオキシド共重合体を用いて, Na-ナフタレン錯体で重合したリビングポリスチレンとの反応をテトラヒドロフラン中で行ない, グラフト重合体の合成を試みた.
ポリクロロプレンとの反応において, ゲル化グラフト重合体が得られたが, 塩素化ブチルゴムではいずれも可溶性のゴム状グラフト重合体を得た.ポリ塩化ビニルでは可溶性およびゲル化グラフト重合体の両方が得られた.また反応時のエピクロルヒドリン重合体およびエピクロルヒドリン-エチレンオキシド共重合体の濃度が低い場合, 可溶性のグラフト重合体が得られた.さらに塩素化エチレンプロピレンターポリマーとブチルリチウムで重合したリビングポリイソプレンの反応をベンゼン中で行なうことによって, グラフト重合体が得られた.
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© 一般社団法人 日本ゴム協会
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