日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
塩素化 EPDM とリビングポリマーの反応
イオン重合によるグラフトポリマー (第4報)
植野 幸男笠坊 俊行弘中 久志箕浦 有二
著者情報
ジャーナル フリー

1968 年 41 巻 1 号 p. 10-15

詳細
抄録
塩素化エチレン-プロピレンターポリマーとNa- ナフタレン錯体で重合したリビングポリスチレンのカップリング反応をテトラヒドロフラン中で行ない, 反応条件について検討した.
リビングポリスチレンの濃度を一定にして塩素化エチレン-プロピレンターポリマーの濃度を増加させると, Cl/Naの増加に伴い, グラフトスチレン量, グラフト効率は増加するがCl/Na=1付近になるにしたがって一定値 (グラフト効率37~39%) に達することを知った.また, 塩素化エチレン-プロピレンターポリマーの濃度およびリビングポリスチレン濃度が一定のとき, グラフト率はリビングポリスチレンの重合度の増加に伴い増加した。これらの反応生成物はいずれも白色~帯黄白色のプラスチックス状のゲル化重合体であった.
また塩素化エチレンプロピレンタ-ポリマーはリビングポリスチレンとの反応において, カップリング反応だけではなく, メタル化されることを確認した.
著者関連情報
© 一般社団法人 日本ゴム協会
前の記事 次の記事
feedback
Top